意味のある抽象ロゴマークを作るには?選抜型キャリアブランドの実例から解説

「企業ロゴマークって、シュッとしてるけど何か意味がわかりづらい…」
そんな風に感じたことはありませんか?

また、「抽象的なロゴマークって、どうやって説明つけるんやろ?」
デザインの仕事をしていると、そんな声も度々耳にします。
特に企業ロゴやブランドロゴでは、「意味」や「意図」が重要視されることが多いです。
というか、絶対に考えたほうが良いです。

今回は、実際に手がけたロゴデザイン案件「M&Aエリートカレッジ」様の制作過程をもとに、意味のある抽象ロゴマークの設計と、提案時に意識したポイントをまとめてみました。

目次

プロジェクト背景と求められたイメージ

クライアント様は、M&A業界を目指す大学生向けの選抜型キャリアコミュニティを運営する企業。ターゲットは難関大の学生や起業経験者など、ビジネス意識の高い層ですね。

そこで求められたイメージが、

  • 信頼感
  • 成長・飛躍
  • 選ばれし者の象徴
  • 現代的で洗練された印象

このようなキーワードを感じさせるロゴにしたいとのことでした。

ロゴマークの意図ご説明します

今回はデザイン2案をご提案することにしました。
まずは一案目。

【1案目】=本命案という立ち位置

ロゴマークに対しての制作アプローチ

制作したロゴマークは、全体で見ると「M」の形をベースにしつつ、
黒と赤の境目がありますが、赤いラインで「A」をイメージしています。

赤色は、こちらも制作中のLPの方で差し色として使用されていた色です。
なので、2色構成にしました。



さらに「&」の部分ですが、Nで代用しようと思い、ロゴマークよく見てください。
わかりますでしょうか?シャープなNが含まれております

そういった要素を含んでいます。
つまり「M&A」というブランド名そのものを、シンボル内に抽象的に織り込んだ構成です。

ここでポイントなのは、なぜロゴマークに「M&A」全体を落とし込んだのか?という点。

たとえば「M」だけでもロゴとして成立はしますし、略称として「EC(エリートカレッジ)」というアプローチも考えられますよね。

ただ、今回においてはM&A業界に特化した選抜コミュニティであることを明確に伝えることが最も重要だと認識していました。

「M」だけでは抽象性がありすぎて、他との違いやブランドの立ち位置が弱くなってしまうかもしれません。そこで、「M&A」という言葉そのものをロゴの構造に内包させ、意味と独自性の両方を兼ね備えた設計にしました。

さらに、黒から赤へとつながる鋭角なライン構成は、学生たちの確かな基盤から飛躍する姿を象徴し、成長・挑戦・未来への加速感を表現しています。

視覚的にはシンプルながら、ブランドのコンセプトをしっかり内包したロゴに仕上げました。
次に2案目を作成。

【2案目】=サブ案の役割

今回は、初案提出時にこちらも一緒に提出。

まあ見出しタイトルにもあるとおり、「これはサブ」と自分の中で優先順位をつけていました
しかし並べてみると捨て案と思っていたものも、しっかり意味づけは考えた上で作っていたので立派なもう一つの候補となっていたと思います。

この案は、「&」をしずく型に見立て、柔らかさや人間味を加えた構成。
選抜制の硬さを中和し、親しみやすさを出す意図も込めています。

結果的には本命案が選ばれましたが、比較対象があったことで、クライアント様もより納得して決断できたのではないでしょうか。

抽象ロゴを作るときに意識している3つのこと

1. 誰のためかを明確にする(ターゲット設定)

「学生向け」「エリート層」「キャリア志向」など、どの層に響かせるのかを明確にすることで、デザインの方向性がブレなくなる。

2. 意味と造形のバランスを取る(詰め込みすぎない)

意味を込めるのは大切。でも、見た目が複雑になりすぎると、抽象ロゴとしては逆効果。あくまで直感的に美しい形がベース。

3. 展開・運用を見据える(スケーラビリティ)

SNSアイコン、LPヘッダー、モノクロ印刷など、多様なシーンで展開されることを想定して作る。

おわりに

抽象ロゴは、装飾を削ぎ落とす分、意図のある形じゃないと成立しません。
見た目の美しさだけでなく、その裏にある意味やストーリーがあることで、提案時の説得力も、クライアントの納得感も大きく変わります。

これからも、意味のある企業ロゴやブランドロゴを丁寧に設計していきたいと思っています。
ここまで読んでいただきありがとうございました!

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